日々bandcampの普及を願っているBCJ管理人は、ふと思いました。
「楽曲を販売したいけど、自分の作品をアップして良いのかわからない！」
という壁にぶつかっている人が案外多いのかもれない、と。
それは大変だ。何かできないか。
という訳で、今日はそのへんについてちょっと書いてみます。
まず著作権について。
あなたの作品がJASRACなどに登録されているかどうかで、話が変わってきます。
正しくは「登録されている」ではなく、あなたの事務所やレーベルがJASRACなどの著作権管理団体に作品の著作権管理を委託している、になるのですが、ここでそんな眠くなる話をしても仕方がないので
便宜上
「作品がJASRACに登録されている」
と表現します。
あなたの作品がJASRACに登録されている場合
所属事務所やレーベルが登録手続きをしてくれているのが一般的ですね。この場合は作曲した本人であっても勝手に楽曲をアップロードや、売ることはできません。※1
たとえ出来たとしても煩雑な手続きが沢山必要になるはず。
あなたの作品がJASRACに登録されていない場合
完全自主制作、事務所などに所属していないアーティストの場合ですね。
これには幾つかパターンがあります。
- 特になにも手続きをしていない。(完全自主製作など)
- アルバムの中のある曲だけ著作権をフリーにしている。
- インタラクティブ配信の際の著作権を外している。
この場合はその曲だけアップロード・販売が可能です。
(例外的なパターンです。インターネット上では著作権をフリーにする（もしくは緩和する）というやり方です。理想的なのですが、日本ではまだまだ?)
以上の場合は楽曲をbandcampにアップロード販売することができます。
じゃあJASRACの件さえクリアすればすぐに販売できるの？っていう話かといえばそうでもありません。
たいていの場合はこんな疑問・問題が出てくるでしょう。
・音源ファイルはコピー自由なの？コピーガードとかないと不安なんだけど
・配信って、一曲幾らぐらいで売るものなの？
・これまで売っていたCDとはどういう差をつけて売れば良いの？
・こんなやり方で将来はいつかは儲かるの？
なかなか悩ましい疑問ばかりですが、一つ一つ見てみましょう。
音源ファイルはコピー自由なの？コピーガードとかないと不安なんだけど
残念ながらありません。
一般的に音楽ファイルにはDRMという無断コピーを防ぐ仕組みがありまして、iTunesストアで一部採用されています。bandcampは完全にDRMフリーですから、ダウンロード後はコピー可能な普通のファイルと同じように扱えます。
ちなみに僕は将来的にこれを良い事だと思っています。ですので、どちらかといえば、
「幸いな事にありません。」
かもしれませんね。
配信って、1曲幾らぐらいで売るものなの？
さぁ(笑)。幾らでも良いと思います。
正解はありません。
CDと同じにするもよし、お高い「iTunes Store」を参考にするもよし。
個人的には近い将来は一曲10〜20円が妥当になるかなぁ、と睨んでます。
これまで売っていたCDとはどういう差をつけて売れば良いの?
そうですね。今までCDパッケージを買って支えてくれたファンに対する気持ちもあります。
そもそもCDを売るために作ったアルバムなのに、それをデータで販売するなんて虫が良すぎないか？
なんて意見もありそうです。
やはり何処かで線を引くべきなんでしょうね。
例えばパッケージ版は曲数が多め。ダウンロード版は少なめで価格もかなり安くする、とか。
ただ、bandcampでは特典としてファイルを同梱できます。価格を下げつつもプロモーションビデオや、PR画像をデジタルな特典にするのはおもしろそうですよね。
詳しくは → こちら: 特典映像もつけて販売できるbandcamp
僕らアーティストはこんなやり方で儲かるの？
ずばり、わかりません。上にも書きましたが、今は世界中が音楽ソフト販売の未来を模索中です。そんな中でインディーズ・アーティストにとってbandcampは作品を売ったりプロモーションする新しいプラットフォームとして役に立つだろうし、上手に使えばチャンスになると思っています。
※1 YouTubeやMyspaceでは可能なようです。これはYouTubeがJASRACなどと包括契約を結んで、ユーザーの代わりにお金を払っているからです。bandcampではこのような契約はまだない(私の知る限りでは)ので、別途手続き（支払い）が必要なのでは？と睨んでいます。
ちょっと話はそれてしまいましたが、ちょっとでもbandcampをやってみるココロのハードルが下がったら嬉しいです！
またこれに似た続きを書きます。ご勘弁を！
BCJ管理人 モリカワ
